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友情結婚のための家庭生活に関する最低限の知識(了)

さて、友情結婚するために必要となる結婚に関する
最低限の知識について書いてきましたが、一応これで
最終回とします。


さて、「家庭生活」に関する知識と書きましたが、
どのような内容がふさわしいのかを決めるのは、とても
難しいことです。


近年、児童虐待や子どもの貧困に関連して、子どもへの
支援だけでなく、子どもが育つ家庭に対する支援が重要と
考える人が増えてきましたが、支援の中身は、まだ現場で
の模索をしている段階だと思います。


なので、「家庭生活に関する知識はこれだ!」という
ようなものを私は持ち合わせていないのですが、今後の
私の勉強の方向性を書きたいと思います。



私が勉強していきたいのは、初婚の結婚生活を送るため
にあらかじめ持っておくべき最低限の家庭生活に関する
知識、経験やスキルです。


知識も経験もスキルは、求めればきりがありません。


テレビやラジオで人生相談に乗っている人と同じレベル
の知識、経験やスキルを持っていなければ結婚しては
ならないと考えてしまうと、ほとんどの人は結婚できない
ことになるでしょう。



とりあえず、私は、男性の婚姻年齢が18歳以上と定め
られていることを考慮して、

「高校の教科書に書かれているレベルの家庭生活に関する
知識や実技」

が最低限の知識であると決めることとしました。



ここで注意したいのは、「高校」というのは、決して自分が
卒業した普通高校のことではありません。

高校と一口に言っても、普通学科以外にも専門学科があり、
そこでは様々な科目が学ばれています。


いろいろな背景を持った性的マイノリティ同士の友情結婚を
しようとするのですから、「高校イコール普通高校」と決め
つけてしまうのは想像力が足りないでしょう。



さて、文部科学省が公開している学習指導要領をもとにして
いくつか高校の教科書を買ってみたところ、

「公民」「保健体育」「家庭」(家庭総合のほか専門学科の各教科)
「商業」のうち経済活動と法
「看護」「福祉」


の科目の教科書に、結婚や家庭生活に関係する記述が多くみられ
ました。


工業高校で用いられると思われる教科書の中にも住宅やインテリア
に関する記述がありましたが、勉強の順番としては後にしたいと
思います。


(参考)
高等学校学習指導要領(ポイント、本文、解説等):文部科学省
教科書目録(発行予定の教科書の一覧):文部科学省


「今さら高校の教科書なんてねぇ」とバカにはできません。


たとえば、「最新高等保健体育」(平成26年、大修館書店)には
次のように書いてあります。

-----
結婚に際しては、結婚前から、お互いの健康状態を知っておく
ことも必要です。たとえば、生活習慣病やアレルギー体質である
ことがわかっていれば、食事や住む環境への配慮ができます。
また、感染症や遺伝的な病気をもっている場合にも、パートナー
や生まれてくる子どもの健康を守る対策をとることができます。
(75頁)
-----


当たり前のことのように思うかもしれませんが、婚姻に関する
外国の法律には、健康状態に関する規定があるものがあると聞き
ますし、日本の法律においても、ちょっと角度は違いますが、
母体保護法第26条では、「不妊手術を受けた者は、婚姻しよう
とするときは、その相手方に対して、不妊手術を受けた旨を通知
しなければならない」と定めており、健康状態は重要なことです。


そうしたことを踏まえての教科書の記述だと思いますので、
奥深さを感じます。


家庭科の専門教科には、「子どもの発達と保育」とか
「フードデザイン」などの興味深い科目があり、その教科書が
1,000円未満で売られていることをつい数年前に知りました。


教科書の購入の仕方は、前の記事で紹介したとおり
教科書販売書店から誰でも注文できます。


一般社団法人全国教科書供給協会-教科書の購入・販売についてのお問い合わせ先



教科書を買ってまで勉強したくない、また、18歳レベルの
家庭生活の知識には心配がないという方も、ぜひ1度でも
NHK高校講座」を見てみて、知識の確認をしてみては
いかがでしょうか。


家庭総合、保健体育、倫理について、興味のある回の授業だけ
でも見てみるとなかなか面白いなと思いました。
「ライブラリー」では昨年度の放送授業が全て公開されている
ので、ちょっと時間のあるときにまとめて視聴することが
できます。



さて、無理矢理まとめますが、「友情結婚のための最低限の知識」
シリーズはこれで終わりにします。


本当はもっと書こうと思っていたのですが、

中山可穂さんの小説「サグラダ・ファミリア「聖家族」」を
読んで、これ以上書く意欲がなくなってしまいました。


友情結婚をテーマにした(?)珍しい小説です。


同性愛者の描写に少し疑問を感じた部分もありますが、
美しい愛の物語だと思いました。


実際の生活の視点から友情結婚について書く自分がバカらしく
思えてくるほどでした。


というわけで、もう書くのは止めますけれど、
数か月にわたって記事を書いてきて、さらに小説を読み、
「私は私のやり方で生活するしかない」と、潔い気持ちで
おります。


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友情結婚のための法律の勉強の仕方

前回の記事


さて、前回まで3回にわたって
「友情結婚のための最低限の法律知識」について
書いてきました。



最低限の法律知識を紹介する最後の記事として、
「友情結婚のための法律の勉強の仕方」について
書きます。



素人が法律について書くことを疑問に思う方もいる
かもしれません。

ましてや、友情結婚が法律的に有効な結婚であるかどうか
について裁判で争われた例は見当たらず、友情結婚をした
夫婦の一方が性生活の不一致を理由として裁判で離婚を
求めた例も見当たらない、

つまり誰も答えを持っていない中で、そうした事例が起きた
場合の結論を憶測で書くことに対して意義を見出さない方
もいるかもしれません。


しかし、専門家任せにしてはおけないと思ったから私は
書いたのです。


仮に、あなたが友情結婚から生じたトラブルで街の法律
事務所に相談に行ったとしましょう。


性的少数者に理解のある弁護士であれば、話を分かって
くれるかもしれませんが、ほとんどの弁護士は、

「友情結婚?それって偽装結婚なんじゃないの?」

という反応を示すと思います。



そう言われてしまうと、相談に行く側としては

「そこから説明しなくちゃならないのか・・・」

という気持ちになるでしょう。


ただでさえデリケートな性的指向の問題、関係のないこと
を根掘り葉掘り質問されていやな思いをする可能性すら
あると思います。


そうならないためにも、ある程度、法律の条文に沿って
自分で話を整理してから弁護士などに相談に行かないと
解決は遠くなるでしょう。

これが、専門家任せにしない理由の1つです。



もう1つの理由は、友情結婚をしようとするマイノリティ
の心構えとして法律の勉強が必要だと考えるからです。


自分しようとする友情結婚が、世の中ではどのように
位置づけられるか、また、友情結婚をした結果、利害が
対立しそうな人はいるか、考えておくことは大人として
のマナーでしょう。


さらに言えば、マイノリティは、自分の望みを実現しよう
とする際に、制度の壁にぶつかることも多いと思います。


私は、一定の要件を満たす者に権利や地位を与えるような
制度については、

「ストライクゾーンのようなもの」だと考えています。


デモなどを通じて「制度を改正して同性婚を認めよ!」と
訴えるのは、「法律婚」というストライクゾーンを広げる
ための活動だと思いますが、これは政治に訴えかける
活動であると考えられます。


一方で、「友情結婚は、ちゃんとした有効な法律婚である」
と主張するのは、「法律婚」というストライクゾーンを
広げるのではなく、「今の球はボールではなくストライクだ」
と主張することに近い活動であると考えており、これは
政治というよりは法律家の営みなのではないかと
思っています。


私は、マイノリティ自身が行動を起こし、ストライクゾーンを
広げていく政治的な活動は、それはそれで大切だと思って
いますが、

私個人としては、「不道徳だ」とか「非常識だ」とかいろいろな
人から文句を言われたとしても、様々な専門家の知恵を借り
ながら「今のはストライクだ!」と堂々と主張できることもまた、
地味ではありますが、日常を生きる小市民としては大事で
あると考えます。



さて、前置きが長くなりましたが、自分の望む友情結婚の
形態が日本の婚姻制度を利用して実現できるものなのかどうか、
自分自身で考えるための法律の勉強の仕方を書いていきます。


法律の勉強というと、途方もない勉強量が必要な印象を受け
ますが、友情結婚について考えるために集中的に勉強しな
ければならないのは、民法第731条から第771条まで
です。

民法は第1条から第1044条までありますので、ごく一部
を勉強すればいいと言えます。

とはいえ、民法の教科書では、婚姻について説明する際に、
第731条より前に置かれている規定を参照しながら説明
している場合も多いことから、民法全体の薄い理解も必要です。



民法の入門書はたくさんありますが、一番おすすめなのは、

森島昭夫ほか「経済活動と法」実教出版(2015年)

です。

詳細(商業327 経済活動と法)|平成27年度用教科書|商業|高等学校 教科書・副教材|実教出版

実は、この本は高校の商業科で使われている教科書です。


学習指導要領の改訂により、家族に関する法律は、高校の
この科目では学習しなくてもいいことになりましたが、
実教出版の教科書は掲載を続けています。


この教科書は、民法のほか商法、会社法、手形法など
企業活動に関わる法律についての記述があり、加えて
消費者法や労働法といった分野の法律についても
書かれていることから、新社会人向けの法律入門書
としても使えると思います。


文科省の検定済みですから記述の正確さは信頼できます。

これがなんと1,085円ですからお買い得だと私は
思います。

アマゾンなどでも誰かが定価より高い値段で出品している
ようですが、お近くの教科書販売店で注文するほうが
いいでしょう。

一般社団法人全国教科書供給協会-教科書の購入・販売についてのお問い合わせ先


家族に関する法律が書かれた後ろの方のページから読み始め、
そのあと民法全般について書かれた1章~3章と読んでいく
のがいいと思います。



さて、高校の教科書で民法の雰囲気をつかんだら、
あとは、公共図書館などで「民法」とか「家族法」の
分厚い教科書を借りて、必要な部分だけコピーして読みます。


民法の条文もプリントアウトして、参照しながら
読み進めます。


おすすめの教科書は、

裁判所職員総合研修所(監修)「親族法相続法講義案」

です。
裁判所職員の教育用に書かれた本で、良くも悪くも
ほぼ裁判所の見解のみが書かれています。

このほか、内田貴「民法4」、大村敦志「家族法」、
二宮周平「家族法」などが一人の著者によって書かれた
教科書で有名なものです。


こんな感じで少しずつ勉強を進めていけば、結婚に
関する法律知識が身に付いていきます。


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友情結婚のための最低限の法律知識3

前回の記事


今回は、友情結婚をした後も同性のパートナーとの関係
を継続することに法的な問題はないのか、婚姻中の夫婦
が負う貞操義務を中心として考えてみます。


最初にお断りしておきますが、これはなかなか難しい
テーマだと考えており、参考になる裁判例をもっと探す
ためには時間とお金がかかることから、疑問点を残した
まま記事を投稿することとしました。



さて、友情結婚と貞操義務について離婚の事例で考えて
みます。


-----
<事例>
2.友情結婚した相手との離婚に際しての争い

性嫌悪である女性Aと同性愛者である男性Bは、
Bが結婚後も同性のパートナーCとの関係を継続する
ことを条件に友情結婚をし、夫婦間の性交渉はない
ものの、同居し共同生活を2年ほど続けてきた。
その間、Bは家庭の外でCとの性的接触を持っていた。

Aは、結婚当初は自分とBとの性交渉さえなければ
Bとの共同生活を継続できると考えていたが、次第に
Cと性的接触をしているBと一緒に暮らすことに
嫌悪感を抱くようになった。Aは、BとCとの性的接触
の場面を直接見たことはないが、Aにとっては、それを
想像するだけで、ぞっとするほど嫌なのである。

そこで、Aは、Bと離婚をしようと考えたものの、
Bが婚姻の継続を望んでいたことから、協議離婚が成立せず、
Aは、最終的に「BとCとの性的接触が不貞行為に当たり」
また、「Bが離婚の原因をつくった」と主張し、
離婚およびBに対して慰謝料を請求する訴えを提起する
こととした。
-----


これについては、どう考えられるでしょうか。



まず、民法の条文を見てみます。

-----
(裁判上の離婚)
第770条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
 (1) 配偶者に不貞な行為があったとき。
 (2) 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
 (3) 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
 (4) 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
 (5) その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2項 略
-----

念のため書きますが、裁判で離婚を争うならば、5つの
場合に限るということであって、夫婦の双方が納得して
協議離婚するのであれば、極端にいえば「お互い飽きた」
という理由でも問題ありません。


さて、長くなりそうなので、大きく3点のポイントを示して、
できるだけ手短に書きます。

-----
【ポイント】
1.同性愛は不貞行為に当たるか
2.不貞行為に当たらないが「婚姻を継続し難い重大な事由」には当たる
3.婚姻中の同性愛について配偶者の承諾を得ていた場合はどうか
-----



1.同性愛は不貞行為に当たるか

1号に規定する「不貞な行為」の内容について、学者の中
には、性行為に至らない性的に不謹慎な行為を含むと主張
する方もいるようですが、最高裁は、

「配偶者ある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」

と示しています。

参考(離婚等請求[昭和48年11月15日]


ここでいう性的関係とは姦通(性交)であると解されて
おり、姦通は男女間でしかあり得ないことから、同性との
性的接触は、不貞な行為には当たらないと考えられます。

判例で不貞行為が問題となった事例は、全て姦通の事例です。


しかし、これは、性的少数者の当事者の1人として、一見すると
不思議な結論だと私は思います。


例えば、お互いにバイセクシャルの夫婦がいたとして、
夫婦の片方が異性と性交をしたら不貞行為となる一方で、
同性と性交と同様の行為をしても不貞行為にはならない、
というのは、感覚的にはすぐに理解できません。


また、夫が、男性から女性に性転換手術をした者(戸籍上
は男性)と性交と同様の行為をした場合も、不貞行為に
ならないという結論になるかと思いますが、それも変な話
だと思うわけです。


もっとも、裁判離婚は、当事者の意思に反して(つまり
夫婦の一方が離婚に反対している場合であっても)裁判官が
夫婦を離婚させる判決を下すものであり、不貞行為はそれ
だけで離婚が正当化される(乱暴に言うと、相手から慰謝料が
取れる)ものですから、「不貞な行為」に当たるかどうか
の判断に際し、裁判官の主観を排除するため姦通に
限定しているということなのかもしれません。


また、民法が夫婦の両方に貞操を守る義務を負わせている
のは一夫一妻制の法秩序を守らせるためであり、同性間の
性的接触は一夫一妻制を脅かすものではないから不貞行為
に当たらないということなのかもしれません。



とりあえず、私にとっては疑問が残るものの、
これまでの裁判所の立場からは、

「配偶者のある者が同性と性的接触をもつことは
不貞行為には当たらない」

という結論になりそうです。



2.不貞行為に当たらないが「婚姻を継続し難い重大な事由」には当たる


もっとも、同性と性的接触をもつことが不貞行為に当たら
ないとしても、夫婦の一方が同性と性的接触をもつことは
もう一方にとっては5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」
には該当するでしょう。


このことについては、そのものズバリの裁判例があります。


婚姻後数か月で、夫が男性Aと同性愛に陥り、妻の要求に
応じなくなり、いったんその同性愛関係を解消した後も、
Aにしつこく付きまとうという異常な行動をとることが、
婚姻を継続し難い重大な事由に当たるとして、離婚と、夫に
対して妻への慰謝料150万円を支払うよう命じたものです。
(名古屋地裁昭和47年2月29日判決、判例時報670号78頁)


ちなみに、「婚姻を継続し難い重大な事由」には、夫婦間の
正常な性生活を妨げる事情(性交不能、懐胎不能、異常性欲、
性交拒否、性病など)も含まれます。



3.婚姻中の同性愛について配偶者の承諾を得ていた場合はどうか


ここからがこの記事で一番書きたかったことです。


友情結婚の場合、ふつうは、相手の性的指向や同性の
パートナーの存在について承諾した上で婚姻するはずです。


<事例>で検討しているAとBについても、
Aは、BとCとの同性愛関係を承諾した上でBと婚姻
したのです。

Bにとっては、「Aは、いまさら何を言うのか」という
感じでしょうけれど、法的にはどう判断されるでしょうか。




まず、婚姻中に配偶者以外の異性と性行為をする場合
(不貞行為の場合)について考えます。


(1) 婚姻前から他方配偶者が愛人関係を知っていた場合
であっても、婚姻後に愛人と性行為をすることは不貞行為
に当たる。
(参考=大阪地裁昭和29年4月28日判決、下民集5巻4号554頁)


(2) 異性との性行為について他方配偶者の承諾がある場合
には、不貞行為に当たらない。
(参考=東京高裁昭和37年2月26日判決、下民集13巻2号288頁)


(3) 他方配偶者の過去の不貞行為を許したときは、その
不貞行為を理由に他方配偶者の有責性を主張することは、
信義則上許されない。
(参考=東京高裁平成4年12月24日、判例時報1446号65頁)



以上から、配偶者以外の異性との性交の場合は、事前に
相手方配偶者の承諾を得ているかどうかが、ポイントと
なるでしょう。


婚姻前から他方配偶者が愛人の存在を知っていたとしても、
婚姻後も当然に愛人関係を継続していいことにはならない、


しかし、異性との性行為について、他方配偶者の承諾が
あれば不貞行為にはならず、また、過去の不貞行為を許した
場合は、許した側の者は、後の裁判でその不貞行為を責める
ことはできないと言えそうです。



さて、ここまでは第1号に該当する場合、つまり婚姻中に
配偶者以外の異性と性交をする場合(不貞行為の場合)の
話でしたが、同性愛の場合はいちおう不貞行為には当たら
ないと考えられるのでした。



そうすると、第5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に
該当するかどうかの問題となります。


婚姻後にはじめて発覚した配偶者の同性愛について、
「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たるとした裁判例は
すでに紹介しました。


それでは、友情結婚のように、相手の性的指向や同性の
パートナーの存在について承諾した上で婚姻した場合に、
婚姻後に相手の同性愛を理由に離婚を請求できるでしょうか。



あくまで私の予想にすぎませんが、婚姻中の同性との
性的接触は、婚姻前に他方配偶者の承諾があったとしても
「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たり、他方配偶者
からの裁判上の離婚請求が認められると考えます。


というのも、第1号の不貞行為に該当するか考える場合は
有責性(片方が一方的に離婚の原因を作ったといえるか)
が問題となりますが、


第5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するか
考える場合は、さしあたり有責性は問題となりません。


どちらか一方が悪いわけではないけれど、客観的に見て
(第三者の目から見て)、婚姻関係は回復が不可能なほど
破綻していると認められる場合にも、第5号の適用があり
ます。


「いいかえると、離婚請求者(原告)の立場に置かれた
ならば、通常人ならだれでも離婚を求めるに違いないと
思われる場合」(新版注釈民法[有斐閣](22)380頁)
には、「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し、
離婚請求が認められるということです。


では、婚姻前に妻が夫の同性パートナーとの関係を承諾
した場合において、婚姻後も夫が同性愛者として同性
パートナーと性的関係をもっていることは、妻の立場に
置かれたならば、通常人ならだれでも離婚を求めるに
違いない、と言えるでしょうか。


ここで、「妻による婚姻前の承諾」を客観的事情とみるか、
もっぱら主観的事情とみるかで評価は大きく変わって
きそうですが、第5号に基づき離婚を認めるかどうかの
判断に際しては、もっぱら主観的事情として、あまり
重要視しないで考えることとします。



さて、「婚姻後の性交渉が極端に少なく、まったく
途絶えた後も、夫はポルノビデオを見て自慰行為をして
おり、いったんは改善を約束したが、果たそうとしない」
事案において、妻の離婚請求が認められたものがあり
(福岡高判平成5年3月18日、判例タイムズ827号270頁)、


不貞行為に当たらなくても夫婦の一方が配偶者との
性交以外の方法で性欲を満たしており、その状態が
改善されない場合は、婚姻関係は破綻しており、離婚を
求めるのも仕方がない、と裁判所は考えるのかもしれません。


そうすると、婚姻中の配偶者の同性愛も、たとえ承諾した
上で婚姻したとしても、離婚を求める理由となると考えます。


もっとも、配偶者が同性のパートナーを持つことを承諾
して婚姻したのであり、相手側が一方的に離婚原因を作った
とは言えないわけですから、

同性パートナーを持つ配偶者の有責性は否定される
(同性パートナーを持つ配偶者に対する慰謝料請求権は
生じない)と考えられます。


その同性パートナーとの付き合い方について、婚姻前に
承諾をした内容どおりにお付き合いをしている限りは、
裁判で慰謝料を勝ち取るのは難しいのではないでしょうか。



<事例>に話を戻すと、Aは、最終的に
「BとCとの性的接触が不貞行為に当たり」、また、
「Bが離婚の原因をつくった」と主張し、離婚および
Bに対して慰謝料を請求する訴えを提起したのでした。


当記事の結論としては、同性同士であるBとCの性的接触
は不貞行為に当たらないが、民法770条5号に規定する
「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するため、
Aの離婚の請求は認められるものの、

Bに有責性はない(Bが一方的に離婚の原因をつくった
とは言えない)ことから、AのBに対する慰謝料請求は
認められない、

ということになります。


もっとも、例えばAと婚姻後にBがCと別れ、Bが不特定
多数の同性と関係を持つようになり性病をもらってきたとか、

Bが「Cを家に泊めるから」という理由でAを家から
追い出し、Aをビジネスホテルに泊まらせるようなことが
頻繁に起こるようになったとか、


Bの同性との付き合い方が、Aが承諾した内容と著しく
異なる場合には、Aによる慰謝料請求を認める余地も出て
くるのではないかと思います。



以上、長々と検討してきました。
言い訳になりますが、私は法律の専門職ではないので、
訴訟物の問題を実務上どう整理すべきかの話には立ち入り
ませんでしたし、慰謝料請求の考え方が本当に正しいのか、
また、第5号の適用の判断に際し婚姻前の承諾を重要視
しないこととした点が妥当であるかについては、記事を
投稿した10月2日の時点では自信がありません。


今後、関連する裁判例の判決文の全文を入手するなどして
できる範囲で更に検討していきたいとは思いますが、実を
いうと、不貞行為を含む性的に不謹慎な行為について、私は
それほど当事者意識をもって考えてはいません。


というのも、私の性的指向をあえて分類するとすれば、
アセクシャル(異性に対しても同性に対しても恋愛感情
または性的欲求を抱かない)であると考えています。

よって、配偶者以外の異性や同性との性的関係をめぐり
自分がトラブルを起こす可能性なんてほぼゼロであると
考えていることから、この話題についてこれ以上深く
掘り下げて考える必要性を感じないのです。


ですので、次回は全く違うテーマになると思います。
この記事の続報についてはあまり期待せず、興味のある方
はご自身で研究し、研究した結果を私に教えてくださると
助かります。


2回の記事をまとめます。

-----
1.友情結婚をめぐる法的トラブルとしては、
婚姻の無効と離婚が大きな問題として考えられる。

2.友情結婚をするに当たっては、民法上の婚姻の効力
(特に民法752条)をよく学ぶ必要がある。

3.婚姻後も同性パートナーをもつことは、直ちに
貞操義務違反とはならないと考えられるが、裁判上の
離婚原因にはなり得る。

4.離婚が認められることと、離婚に伴う慰謝料請求が
認められることとは別の問題である。
-----

この4点については、あまり異論が出ないと思います。


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友情結婚のための最低限の法律知識2

前回の記事
(文章の流れが悪かったので、最高裁の判例を後で
付け加えました。)



最近気になったニュース記事を紹介します。

「ゲイだ」とばらされ苦悩の末の死 学生遺族が一橋大と同級生を提訴

一橋大・ゲイとばらされ亡くなった学生 遺族が語った「後悔」と「疑問」

一橋大ロースクール生「ゲイだ」とバラされ転落死 なぜ同級生は暴露したのか

(3つの記事は、いずれも同一事件について同じ
人が書いたものです。著者の渡辺一樹さんは、
今後もこの事件を追っていくものと思われます。)


この事件に関するコメントは、本題から外れてしまい
ますので差し控えますが、私があえてこの事件を紹介
したのは、

「心ない人というのはどこにでもいる」

「人は、他人に意地悪をしたくなってしまうことがある」

「(少なくとも本人にとっては)自分を守るためにする正当な
意地悪というものもあり得る」

ということが、友情結婚にも当てはまると思うからです。


他人の夫婦生活にあれこれ口を挟む人はそれほどいないと
思いますし、結婚生活に多少の標準的でない部分があった
としても、夫婦の双方に不満がないのであれば特に問題に
はならないと思うのですが、夫婦の関係が悪化した場合や
第三者との利害の調整が必要となった場合に、友情結婚の
標準的ではない部分が露呈し、トラブルになることが考え
られます。




具体的にありそうな事例を考えてみます。


1.相続をめぐる配偶者の親族との争い


同性愛者である女性Aと男性Bは、別居、別生計、夫婦間
の性交渉なし、お互いに同性パートナーありという条件で
友情結婚をし、入籍し、結婚生活を2年ほど続けてきたが、
Bが不慮の事故で突然亡くなってしまった。


Aは、当然に、Bの財産の2分の1を配偶者として相続
できると考えていたが、Bの父から、

「そのような条件について合意の上での結婚は、法律上の
婚姻とはいえず無効であり、Aには配偶者としての相続権
もない。」

と言われ、AとBの間の婚姻の無効を確認する訴えを裁判所
に提起された。



これについて、どのように考えることが可能でしょうか。



民法は、次のように規定しています。


第742条 婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効とする。
 (1) 人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。
 (2) 略


742条1号にいう「婚姻をする意思」とは何を意味する
のか、婚姻届を役所に提出する意思で十分なのか、
「病めるときも健やかなるときも・・・生涯、互いに愛と
忠実を尽くすことを誓う」意思が必要なのか、明らかでは
ありません。


「婚姻をする意思」がなければ、婚姻が無効とされて
しまうわけですから、ここで規定されている
「婚姻をする意思」が何を意味するのかがとても重要と
なります。



学者の中には、婚姻の届出ををする意思で足りると考える
(形式的意思説)方もいるようですが、最高裁は、婚姻を
する意思について、「社会通念に従い、客観的に夫婦と
みられる生活共同体の創設を真に欲する効果意思」が
必要である(実質的意思説)との立場です。

婚姻無効確認本訴並びに反訴請求[昭和44年10月31日]


ここで「社会通念上の夫婦生活って何?」と疑問に思う
方もいると思います。

実は、この点がはっきりしないので、最高裁の判決が出て
からも、学者さん達はいろいろ考えました。


そこで、社会通念というあいまいな概念を持ち出すの
ではなく、より法的な考え方に基づき、婚姻を、民法の
定める定型であると理解し、説明しようとする学者さんが
出てきました(法律的定型説)。


婚姻をすると、いろいろな法律上の効果が生じます。

婚姻によってその効果の全部を生じさせようとする意思が
「婚姻をする意思」であるという説明です。


しかし例えば、婚姻をすることによって、他人の遺言の
証人や立会人になれなくなる場合がある(民法974条)
というのも、民法が定める婚姻の効果の一つではあります
が、このことを知らずに婚姻をしたからといって、婚姻の
意思がなかったと判断するのはおかしいでしょう。


そうすると、婚姻による法律上の効果の全部でなくて
一部であっても効果を生じさせようとする意思があれば
「婚姻をする意思」であると言い出す学者さんが出てきて、
結局、「民法の定める定型」の内容も明確ではありません。



さて、女性Aと男性Bの話に戻ります。

結局、「別居、別生計、夫婦間の性交渉なし、お互いに
同性パートナーあり」という条件で結婚したAとBの間に
「婚姻をする意思」はあったといえるのでしょうか。


上に書いたとおり、「婚姻をする意思」の内容は必ずしも
明確ではありません。


しかし、民法は、
「夫婦は同居し、協力し扶助しなければならない」(752条)

と定め、また、裁判上の離婚原因として
「配偶者に不貞な行為があったとき」(770条1項1号)

と定めており、多くの学説は
「同居義務や貞操義務を全く負わない旨の合意をしての
婚姻は、民法上の婚姻とはいえない」という見解を支持
しています。


よって、AとBには婚姻をする意思があったとはいえず、
AとBの婚姻は無効であると判断されると考えます。



最後に、再び「婚姻をする意思」の話に戻ります。


最高裁判所のいう
「社会通念に従い、客観的に夫婦とみられる生活共同体の創設を真に欲する効果意思」
とは結局何なのでしょうか。


私が婚姻についていろいろ調べる中で気が付いたことが
あります。


それは、

「結婚生活の中身についての法律の規定は少ない」

ということです。


同居義務、協力義務、貞操義務くらいしか条文からは
読み取れません。


「夫」や「妻」としての務めとか、「嫁」としての務め
に関する規定は、特にないようです。



ひょっとすると、法律上の義務に加え、世間が何となく
期待していると思われるそうした夫や妻、嫁としての
務めや役割を果たす義務を負うこと受け入れて男女の
共同生活に入る意思のことを、最高裁は「社会通念に
従い、客観的に夫婦とみられる生活共同体の創設を
真に欲する効果意思」といっているのかなと思ったりも
します。


しかし、家制度の名残の残る昭和の時代ではないの
ですから、

「同居し、協力(家事の分担や子育ても含みます)し、
貞操義務を守って共同生活をする意思だけでは、婚姻を
する意思があるとはいえない」などと裁判所が判断する
とは思えません。



よって、友情結婚を考えるに当たっては、最低限、
「同居義務、協力義務、貞操義務を負って共同生活を
する意思」があればいい、

逆にこれがないと、婚姻の無効をめぐって争うこと
になったときに負けるおそれがある、と考えておくのが
いいのかもしれません。


次回は、結婚後も同性のパートナーを持つことと
貞操義務について考えてみます。


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友情結婚を成功させたい

セクシャルマイノリティである男女が、相互の恋愛感情や
性愛ではなく、相互の友情に基づいて結合し、法律上の
婚姻をすることを、友情結婚と呼ぶ人がいます。


「呼ぶ人がいます」と書いたのは、「友情結婚」の単語を
題名に含む書籍や論文を見つけることができず、世間一般
に了解された友情結婚の定義がまだ存在しないと思われる
ことによります(2016年7月末現在)。



私は、友情結婚を含む婚姻ついて学んでみようと思い、
友情結婚をした人や断念したと思われる人が書いたサイト
などを読んだところ、


「友情で結婚するなんて考えが甘い」とか、

「自分の性的指向を無視して結婚することは、自分にも
相手にも嘘をつき続けることである」とか、

「いびつな結婚生活に巻き込まれる親族が気の毒だ」


という趣旨の記述が見られました。


たしかに、そのように言わざるを得ない事例もあるのだ
とは思いますが、それは友情結婚を含む結婚に限ったこと
ではなく、考えの甘い就職や転職をする人、仮面夫婦の
関係を続ける人、凝り固まった価値観に基づく家族介護
で身内を巻き込む人など、そこまで珍しい話でもないで
しょう。

これらは、誰かに迷惑をかけるつもりでわざとするので
ないならば、「そういうこともあるよね」、とか
「人生勉強になったけど、高く付いたね」で済まされる
レベルの話だと個人的には感じます。


なので、友情結婚をしようとする人に対して、特別に
厳しい認識を持つことを求めるのは、変な話だと思って
しまうのです。



おそらく、友情結婚に関する書籍や論文の記述が見つけ
られないのは、いろいろ調査や研究をしても、結局、

「友情結婚? 好きにすればいいんじゃない?
失敗するかもしれないけど。」

としか言えず、調査や研究をする実益に乏しいからなの
だと考えています。



そもそも、世間の人がなんとなく考える「標準的な結婚」が
あるとしても、標準的な動機、標準的な出会い方、標準的
な生活様式、標準的な・・・によらない結婚は、無数に
考えられます。

遺産目当ての結婚、世間体のためだけの結婚、熟年者同士
の結婚、獄中結婚、別居婚、週末婚、終末婚(臨終婚)など
いろいろあるでしょう。


よって、私は、友情結婚は上に書いたような標準的でない?
結婚の1つに過ぎないと考えており、好きにすればいいと
考えています。



ただし、ここからが重要なのですが、友情結婚が標準的
でない結婚の1つに過ぎないということは、言い換えれば、


「友情結婚は、標準的な結婚と同様、法律上の婚姻である」


ということですから、当然に、婚姻から生じる法律上の義務
や、結婚生活に伴う現在から将来までの様々な時間的、経済
的、精神的負担が生じます。そして、そうした負担は、多く
の場合、避けられないか、避けるために労力がかかると思わ
れます。


友情結婚の相手募集のサイトなどを拝見しますと、婚姻から
生じる法律上の義務の一部や結婚生活に伴い通常生じる様々
な負担の一部について、自分は義務や負担を負わない、とか、
相手に義務や負担を負わせない、又は逆に標準的な結婚では
想定されない義務や負担を相手に対して負わせるという
「特別の約束」を提示している人がいます。


例をあげると、

「基本的に別居とする」とか
「お互い財布(家計)は別にする」とか
「共働きが条件」とか
「専業主婦になることが条件」とか
「夫婦間で性交渉はしない」とか
「体外授精で子どもをつくる」とか
「お互いに同性のパートナーを持ってもよい」とか
「私は次男なので自分の親の介護はしなくてもいい」

などが多いでしょう。


このような特別の約束は、夫婦関係がうまくいっている間は
それこそ「好きにすればいい」のだと思いますが、夫婦関係
がうまくいかなくなり揉めごととなったときに、世間に通用
する約束なのでしょうか。

もっと言えば、家庭裁判所で通用する約束なのでしょうか。


あえて例を挙げませんが、友情結婚の相手を募集する人が
提示する特別の約束の中には、あまりに自分勝手のように
見えるものや、想像力が足りないと思うものもあります。


そうした例だけを見ると「友情結婚なんて考えが甘い」と
厳しいご指摘を受けるのも仕方ないのかなと思います。



しかし、自分に対する言い訳を含んでいますが、友情結婚
を考えている1人の性的少数者として、私は、

「そこは大目に見ていただきたい」

と思うわけです。


思春期以降、学校や職場といった性的少数者に寛容でない
環境で過ごし、多数者にはない自己についての悩みのために
脳みそと時間を費やしてきたのですから、異性との結婚生活
について考える時間が同世代の人と比べて少なくなってしま
うことは、仕方のないことと思います。

ましてや、世間の人が考える標準的な結婚が
「男女の自然な性愛に基づく結合関係」であるとするなら、
性的少数者がその考えを前提にして具体的な結婚生活を
イメージすることは、極めて難しいことです。


ですから、友情結婚を考えるようになった人は、失敗談や
批判的な意見は、自分なりに考えるためのネタくらいに受け
止めておいて、

「性自認といった自分の内面だけでなく、世間一般の結婚
生活といった外に目を向けて、自分の人生について考える」

ためのいいきっかけと思って、友情結婚についてどんどん
考えてみたらいいのだと思います。

たとえ一瞬であっても、
「自分の人生には異性のパートナーが必要なのかもしれない」
と考えたことは事実なのでしょうから。



さて、しばらくの間、私の課題は、結婚と結婚生活についての
最低限の認識を持つことです。

具体的には、

1.婚姻から生じる法律上の効果や義務の整理

2.一般的に、結婚生活に伴う現在から将来までの様々な
時間的、経済的、精神的負担の整理

3.1と2で整理した義務や負担を踏まえて、相手と
特別の約束をする必要があるかどうかの検討

をしようと思っています。


「最低限の認識」の内容を決めるのは非常に難しいですが、
実は、もう私としては決めており、次の機会に書こうと思って
います。


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人間嫌い3級

Author:人間嫌い3級
日本の片隅でひっそりと暮らす人間嫌いです。
アラサー。

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