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カミングアウト不要論

自分が昔書いていたブログの記事を転載して、
最後に今の自分がコメントを付けるシリーズ



人間嫌いという才能(2009年)から



----


同性愛者のカミングアウトについては、その必要性の有無や、

その上手な方法など、様々な議論があります。


多種多様な議論があること自体は素晴らしいとだと思うのです。

しかし、私は以下の3点について問題があると考えています。



1.カミングアウトしたメリット・デメリットなど

  結果の話ばかりで、そもそも、カミングアウトがなぜ必要か

  その意義や、カミングアウトするに至った動機についての話が少ない。



2.カミングアウトについての個人的な信条や体験談を

  述べたに過ぎず、他の人がそのまま真似ができない、

  または、真似しても上手くゆく保証がない。



3. 1.2.ゆえに、カミングアウトの議論は、

  若い世代を惑わすだけの議論になっている。

   

そこで、この記事では、この3つの問題点をふまえて、


『カミングアウトをするかしないかの判断基準』


を、私の個人的な体験によらず『理屈』で考えることによって、

誰にでも通用するかたちで提示します。



以下が本文です。




まず、ここで言うカミングアウトとは、

同性愛の自覚が芽生えた者が、自ら同性愛者であることを公言すること、

と定義しておきます。



さて、私は、

『性的指向』は実在しない

性的指向の議論に惑わされるな


の記事で書いたように、『性的指向は実在しない』と考える立場です。



要点を述べると、

性的指向というのは、実体のある概念ではなく、多様な性愛を上手く

分類し説明するために人間が作り上げた説明概念である、

というのが私の立場です。




しかし、『性的指向』を分類することが全く無意味だとは思っていません。


性的指向という概念が残っている、言いかえれば、

性的指向という言葉が死語にならずに残っているのは、


何かの役に立つからだ、と考えています。

(参考記事:教育を受ける意味)




それでは、性的指向という概念は、一体何の役に立ってきた

のでしょうか。考えてみます。



たとえば、大昔、ユダヤ教では同性愛は罪とされていました。

現在も、いくつかの宗教では同性愛を禁じています。


(注:具体的に禁止される事柄は知りませんが、
   同性同士の性行為が禁止されているのは間違いないでしょう。)


このことから、宗教上の罪の内容を決めて、それを処罰するために

性的指向という概念が役に立ってきたといえるでしょう。



また、1990年にWHOが「国際障害疾病分類」から同性愛を

削除することを決議するまで、世界中で同性愛は病気として

扱われていました。


このことから、病気を特定して、それを治療するために

『性的指向』概念が用いられていたといえるでしょう。




そう考えると、性的指向の概念は、いちおう役に立ってはいたのです。


同性愛者を処罰するため、また病人として治療するために、

役立ってきたのです(悲しい話ですが)。





しかし、ここで大きな疑問が沸いてきます。


【『性的指向』概念は、はたして今の日本において役に立っているのか。】


という疑問です。


日本には同性愛を禁止する法律もないし、全ての日本人が同性愛を禁ずる

宗教を信じているわけでもないし、また治療可能な病気とも考えられて

いません。



だから、今の日本において、性的指向概念なんて何の役にも立って

いないのに、なぜ性的指向概念が残っているのか私にはサッパリ

わからないのです。



この本文の最初に、私は「性的指向は実在しない」と考える立場だ、

と書きましたが、



たとえ、「性的指向は実在する」という立場を取っても、

性的指向を区別することが、今の日本において全然役に立っていない

ことは明白です。



ですから、『性的指向』なんて、とっくの昔に死語になっていても

おかしくないのです。



加えて、性的指向というのは、

もともと異性愛者が同性愛者に対して罪人とか病人とか不名誉なレッテルを

貼るための概念なのですから、



セクシャルマイノリティが一丸となって


「性的指向なんて言葉は屈辱である! 今の日本において、性的指向

 を区別することには何の意味もない!」


と叫べば良いはずなのに、そういう運動の話を聞いたことがありません。




なぜなのでしょう。役に立たない分類が残っているのはなぜなのか、

私は真剣に考えました。




で、結論が出ました。


【性的指向を分類することは現に役に立っている】、

だからこそ残っている、という結論です。



そもそも、恋愛においては、異性愛者は異性愛者同士、

同性愛者は同性愛者同士、それぞれ出会った方が、カップル成立の

可能性が高くなります。



したがって、性的指向を分類し、

「自分の性的指向は○○です。」

と他者にアピールすることは、効率的にカップルを成立させるために

役立っている、と言えるのです。



なんということでしょう。

性的指向は同性愛差別を助長する屈辱的な概念でありながら、同時に

他ならぬ同性愛者に利益を与えているのです。

どうりで性的指向概念が廃れないわけです。



さて、以上の議論から、


『自分がカミングアウトをするかしないか。』


についての重要な結論が導かれます。



【同性と恋愛するつもりのない者は、カミングアウトしなくてよい。】


という結論です。



先に述べたように、今の日本においては、性的指向の区別は

カップル成立の確率を高める以外には役に立っているとは思えません。



したがって、同性と恋愛するつもりのない人は、その唯一のメリットを

受けることができないのですから、カミングアウトする必要はありませんし、

もっと言うと、性的指向を区別する必要すらありません。



「同性に性的興奮を覚えてしまった。自分はゲイと名乗らなきゃ

 いけないんだろうか?どうしよう~」


などと悩む必要はないのです。

それはそれとして心の隅に置いておいて、次の日からまた元気に学校へ

行けば良いだけの話なのですよ。



まとめると、


性的指向が実在する・しない、どちらの立場であっても、

現在の日本において、性的指向を区別することは、

効率的なカップル成立を促す意義しかないから、

同性と恋愛するつもりのない者は、同性愛をカミングアウトする必要はない。


となります。



(以上)

-----


この記事は、


愛と国家、自由またはそれらの制限(BLと同性愛とカテゴリー)

というブログの記事の中で、


「マイノリティーがマジョリティーに立場を
 理解されたがっているという心理を無視している」

とのご批判を頂いていました。



私が誰に向けてこの記事を書いたのかというと、


非リアのゲイの方々(特に若者)に向けて書いたのです。


充実したゲイライフ(とりわけ同性パートナーとの良好な関係)
を送っている人たちは沢山いて、彼らの中には、更なる充実した
ゲイライフとそれに対する社会的承認を求めている人たちもいるけれども、


全てのゲイがが充実したゲイライフを求める必要はないし、
性的指向の問題を心の中にそっとしまっておく人がいても全然かまわない
のではないですか?という問いかけをした記事です。



ちょうど、このころはリア充という言葉が流行った時期でした。

インターネット上ではなく現実の生活において、恋愛や仕事を充実させている人々

くらいの意味合いかと思います。



私は、リア充のみが主導となってセクシャルマイノリティーの問題を語る
ようなことがあっては困ると個人的に思ったので、


非リアのゲイを代表して?つい書いてしまったのです。


私にとっては、


「リア充のゲイが充実したゲイライフを追求することは認められる

 べきであるけれども、一方で、私のように非リアで、"ゲイらしい生活"を

 送るつもりのないゲイがいても特に問題はありませんよね?」


という確認行為だったわけです。



それでも、『性的指向などという概念が現代日本において残っている
のは、それが同性愛者の恋愛に役立つからだ』というのは今でもあながち
間違いではないと思っています。



先日、NHKの『探検バクモン "性"をめぐる大冒険』を視聴しました。

そこでは、男性同性愛者向け雑誌Badiの編集部が紹介されていたのですが、
1994年の創刊当時、もっとも重要な記事は、POST BOXという読者が
文通相手を募集する記事だったといいます。



やっぱり、性的指向の区別は恋愛のためのものなんじゃないか、
と改めて思った次第です。



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人間嫌い3級

Author:人間嫌い3級
日本の片隅でひっそりと暮らす人間嫌いです。
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