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「大学は出たけれど」と「人生デザインU-29」の話

「大学は出たけれど」は小津安二郎が1929年に制作した無声映画
です。

その1




その2




もとは70分くらいの映画だったそうなのですが、現存しているのは
12分程度に再編集されたフィルムのみのようです。


昭和初期の日本は、世界恐慌の影響を受け未曾有の不景気・就職難
でありました。

大学卒業者の就職率が4割程度だったとのこと。
しかも、当時の大卒者は全人口の2%くらいだったそうで、一握りの
エリートのはずなのに仕事がない状態だったようです。


そんな中、大学を卒業したものの思うように仕事が見つからない
主人公が就職するまでを描いた物語です。


12分の短い作品でしたが、3点ほど強く思うところがありました。

1つめ。「何でもいいから仕事に就く」のは難しくないんでしょう、
今も昔も。でも、何でもいいから仕事に就くためのアクションを起こす、
これは今も昔も簡単なことではなかったんだと少し安心しました。
ハローワークに行くのが怖かった私にとっては救いであります。


2つめ。生活のために必要に迫られて仕事に就くのであって、皆が
内発的な動機のもとにせっせと仕事に励んでいたわけではないのだ
ということです。「昔の日本人は特別に勤勉だった」と言う人がい
ますが、小津監督はそういう風に描写していません。

「毎日が○○○」、初出はここだったのかと笑ってしまいましたが、
今も昔も、宙ぶらりんな人間はいたということなのでしょう。


3つめは、これは残念な点なのですが、新規学卒者の就職活動が、
あたかも通過儀礼のように描かれているのが印象に残りました。

会社の重役の、
「ずいぶん苦労したようだね・・・解ればよろしい。」
という台詞を見て、私は何だかいやな感じを覚えたのです。


私は、就職活動を通過儀礼だと考えるのが嫌いでした。
いや、正直に言うと、逆に通過儀礼だと強く意識しすぎていたので
怖かったのです。

日本において、サラリーマンの歴史なんて100年くらいしかなく、
昭和初期であれば、サラリーマンは少数派だったと思います。

サラリーマンになることが、その歴史の初期から通過儀礼的な意味を
持ち、それが今日まで続いているのではないか、そう思うと、私の
ような気弱な人間は絶望してしまいます。


現代の就職活動になじめない学生の中には、就職活動の通過儀礼
みたいな感じが嫌だったり、怖かったりするものもいるんじゃない
ですかね。

主人公が通過儀礼で苦しんでいるのに対して、
妻は、「働いた方が仕合せだと思って・・・」と、あっさり
カフェで働き口を見つけたのも皮肉に満ちていると思いましたね。


昭和の初期にあっては、サラリーマンはエリートだったのでしょう。
そうであれば、エリートの選抜のために新規学卒者向けに通過儀礼
を用意することに一定の意味を見出すこともできます。

しかし、今となっては、サラリーマンはエリートでもなんでもない
のですから、通過儀礼なんて時間と金のムダだと思います。
私なんて、学生時代、就職活動に係る移動費や滞在費等で40万円
以上を無駄にしましたよ。


採用する側も、わざわざ通過儀礼のような小難しい採用プロセスを
経なくても、「明日から来てくれ」でいいんじゃないのかと思う
わけです。



・・・


ん?でも、ちょっと待てよ。
やっぱりサラリーマンってエリートなのかもしれません。

日本においてエリートでないことは明白ですが、開発途上国も含め
た全世界で考えると、やっぱりエリートなんでしょうね。

だとすれば、通過儀礼を設けることにも意味があるということに
なります。



それにしても、通過儀礼を経てエリートにならないと日本では
生きづらくなってしまう、このことは私のような気弱なマイノリティ
にとっては悩ましいですね。


島国であるため、外国に出稼ぎに行くのが簡単ではないこと、
そもそも、円の価値が高すぎて外国で働いても稼ぎにならない
こと、さらには母国語が日本語というマイナー言語であること
が、問題をより一層悩ましくしているように思います。



さて、この悩ましい問題に立ち向かっている(と思われる)若者が
いるようです。


NHK Eテレで、10月20日(月)23:25から再放送される
「人生デザインU-29」に出演する前原航平さん(28)。

前原 航平(古本屋) | 人生デザインU-29 | NHK

古本屋で働いているとのこと。

「皆で一斉に同じことをするのが怖くて大嫌い」


こう言っては失礼かもしれませんが、経歴から何となく私と似た
雰囲気を感じました。


新卒の就職活動を経ずに古書店の社員となり、いまは新たな
ビジネスを企画しているといいます。


本当は番組の感想を書きたかったんですけど、録画に失敗したので
再放送に期待しています。

(ちなみに、後日、下記のサイトで視聴可能になるとのことです。)
2014年度 第19回 前原 航平~古本屋(近日公開予定)|人生デザインU-29|NHK for School


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Author:人間嫌い3級
日本の片隅でひっそりと暮らす人間嫌いです。
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